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JCICイベントレポート

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2020年10月15日 第2回日台サイバーセキュリティ対話を開催
~5G世界における情報セキュリティの機会を探る-日台対話~
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2020年10月15日、台湾工業技術研究院(ITRI)とJCICは、第2回となる日台サイバーセキュリティ対話「5G世界における情報セキュリティの機会を探る-日台対話」を開催しました。当日は、オンライン会議の形式で、台湾から10名、日本から15名が参加しました。約2時間半の会議では、5Gの動向やセキュリティ対策の講演が行われ、活発な議論が交わされました。当日のセッションは以下の通りです。
Session 1: 今後の5G情報セキュリティエリアテスト、標準規格に向けた提携の方向性
Session 2: いかに5Gネットワークの情報セキュリティ脅威を抑えるか
Session 3: バーティカル産業の5G情報セキュリティに対するニーズを考察する

台湾からは、5G利活用の事例、通信機器などのインタフェースを共通化する「Open RAN」によるセキュリティリスクの高まり、米国との安全な5G環境を構築する共同声明を発表したことなどの説明がありました。また、日本からは、5Gの展開スケジュールや各キャリアの料金動向、知らないうちにIoT機器が5Gに接続してしまいセキュリティリスクが高まる懸念などが共有されました。

日本からの「台湾の5Gのキラーアプリケーションは何か」という問いに対して、台湾から「スマートファクトリー」と「トレーニングシステム(AR/VR利用)」という回答があり、具体的には工作機械の遠隔操作が例示されました。一方、台湾から日本に対して、東京五輪での5Gセキュリティの準備、次世代通信6Gへの検討状況などの質問がありました。

また、一般的には、5Gのセキュリティとは電波や通信機器の技術的なセキュリティを指すのではなく、腕時計やヘルスメーター、更にはデジタルペンなど様々な端末がネットワークに繋がってしまうリスクである「5G時代のセキュリティ」のことを指しているという説明がありました。そのため、一部の企業だけでセキュリティ管理するだけでは不十分であり、「社会全体でのセキュリティ向上」が必要であることについて、日台で認識が一致しました。

今回の日台対話を契機に、5Gセキュリティの取組みに加え、日台のサイバーセキュリティの強化に貢献していきたいと考えております。


Event1

台湾工業技術研究院(ITRI)のイベント会場の様子