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米Anthropic、政府の輸出管理指令でAIモデル「Fable 5」「Mythos 5」を全世界で提供停止(6/16配信)
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【1】まとめ
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・米トランプ大統領、国家安全保障分野でのAI活用を加速する覚書「NSPM-11」に署名
・英ICO、政府の新「AI Growth Lab」構想に協力する声明を公表
・米FBI、サイバー犯罪インフラを標的とする協調作戦「Operation Riptide」を展開
・米CISA、リスクに基づく脆弱性対応の優先順位付けを定める指令「BOD 26-04」を発出
・米Anthropic、政府の輸出管理指令でAIモデル「Fable 5」「Mythos 5」を全世界で提供停止
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【2】海外政策動向一覧
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2026年6月5日 米トランプ大統領、国家安全保障分野でのAI活用を加速する覚書「NSPM-11」に署名
米国のトランプ大統領は、国家安全保障分野における人工知能(AI)の活用を加速する国家安全保障大統領覚書(National Security Presidential
Memorandum、NSPM-11)「国家安全保障エンタープライズにおけるAI」に署名した。前政権下で2024年に発出された国家安全保障覚書(NSM-25)を破棄・置換するもので、6月9日号で扱ったAIイノベーション・安全保障に関する大統領令に続く、軍・情報機関向けの指令である。
覚書は「導入」「適応」「保証」「説明責任」の4本柱を掲げ、商用・オープンソースAIの複数ベンダーからの迅速な調達、次世代の高セキュリティ計算施設の整備、外部専門家による「AI国家安全保障戦略予備役(AI National
Security Strategic Reserve)」の創設を指示する。安全保障面では、米軍が依存するAIシステムを事前承認なく無効化・改変できないようにする要件を盛り込んだ。
実装期限として、90日以内に自律型兵器に関する国防総省指令3000.09の改訂、120日以内に調達プロセスの見直しを各機関に求めている。
https://www.whitehouse.gov/presidential-actions/2026/06/national-security-presidential-memorandum-nspm-11/
https://www.whitehouse.gov/fact-sheets/2026/06/fact-sheet-president-donald-j-trump-signs-historic-directive-on-ai-in-the-national-security-enterprise/
2026年6月8日 英ICO、政府の新「AI Growth Lab」構想に協力する声明を公表
英国情報コミッショナー事務局(Information Commissioner's Office、ICO)は、英政府が設立する助言型の「AI Growth
Lab(AIグロース・ラボ)」構想に協力するとの声明を公表した。同ラボは複数の規制当局を集め、AIの開発者・導入企業に対し、既存規制が新たなAI用途にどう適用されるかを実務的かつ明確に示すことを狙いとする。
最初の重点分野はLawTech(法務テック)・法務サービス・不動産権原移転業務とされ、責任あるAI導入を加速し、より迅速で安価なサービスを通じて司法アクセスの改善を図る。ICOは認可不動産譲渡士評議会(CLC)、事務弁護士規制機構(SRA)、法務サービス委員会(LSB)と連携し、規制横断の課題に取り組む。
ICOのWilliam
Malcolm規制リスク・イノベーション担当エグゼクティブディレクターは「責任あるAIイノベーションの支援はICOの優先事項であり責務」と述べ、企業がデータ保護要件を確信を持って扱える環境整備の重要性を強調した。
https://ico.org.uk/about-the-ico/media-centre/news-and-blogs/2026/06/ico-statement-on-the-government-s-new-advisory-ai-growth-lab/
2026年6月9日 米FBI、サイバー犯罪インフラを標的とする協調作戦「Operation Riptide」を展開
米連邦捜査局(FBI)は、サイバー犯罪を支えるインフラ・ツール・資金網を標的とする協調作戦「Operation
Riptide」を展開していることを明らかにした。少なくとも60日間にわたり、サイバー犯罪者とそれを支えるエコシステムへ持続的な圧力をかける狙いがある。
作戦の中核は、ロシア語圏フォーラムで宣伝され多数のランサムウェア集団に悪用されてきたVPNサービス「First
VPN」の国際的な解体である(本件は6月2日号で既報)。フランス・オランダ両国の捜査当局が主導し、英国・スイス等も協力した。FBIはこの数週間で、捜索令状の執行、起訴、容疑者の逮捕、犯罪インフラの解体、暗号資産の押収など広範な摘発を実施したとする。
FBIサイバー部門次長補は「目標はサイバー敵対者へ持続的な圧力を加え、彼らを支える犯罪エコシステムを不安定化させることだ」と述べた。2025年に米国民がFBIへ申告したサイバー犯罪・オンライン詐欺の被害は200億ドル(約3兆1,000億円)を超えている。
https://www.fbi.gov/contact-us/field-offices/boston/news/fbi-boston-supports-international-takedown-of-first-vpn-service-used-by-ransomware-actors-to-compromise-businesses-worldwide
2026年6月10日 米CISA、リスクに基づく脆弱性対応の優先順位付けを定める指令「BOD 26-04」を発出
米国サイバーセキュリティ・社会基盤安全保障庁(CISA)は、連邦民間機関の脆弱性管理を見直す拘束的運用指令(Binding Operational Directive、BOD
26-04)「リスクに基づくセキュリティ更新の優先順位付け」を発出した。資産の露出度、既知の悪用脆弱性(KEV)への該当、悪用の自動化の容易さ、悪用後の技術的影響という4つの基準で対応の優先度を判定するよう各機関に求める。
本指令は、インターネット接続システムの脆弱性是正を定めたBOD 19-02と、KEVの是正を定めたBOD
22-01を統合・刷新するもの。攻撃者がAIを悪用してパッチ公開から悪用までの猶予を短縮しうる現状を踏まえ、最もリスクの高い脆弱性へ各機関のパッチ適用を集中させる。パッチ適用だけでは侵入済みの攻撃者を排除できないため、適用前に侵害の有無を確認する手順も加えた。
CISA長官代行は「連邦民間機関が最もリスクの高い領域に注力し、優先度の低い脆弱性のパッチ適用を後回しにできるようにする」と述べた。本指令は6月9日号で扱ったAIイノベーション・安全保障に関する大統領令に沿い、連邦政府情報システムの防御を優先・迅速化する措置と位置づけられる。
https://www.cisa.gov/news-events/news/cisa-issues-new-directive-improving-how-federal-agencies-prioritize-mitigation-cyber-vulnerabilities
2026年6月12日 米Anthropic、政府の輸出管理指令でAIモデル「Fable 5」「Mythos 5」を全世界で提供停止
米AI企業Anthropicは、米政府の輸出管理指令を受け、最新のAIモデル「Fable 5」および「Mythos
5」へのアクセスを全世界の全顧客に対して停止したと発表した。両モデルは6月9日に公開されたばかりで、Fable
5は同社が一般向けに公開した最先端モデルとして、サイバーセキュリティや生物学等の高リスク領域での応答を遮断する新たな安全対策を備えていた。
同社によると、6月12日午後5時21分(米東部時間)に「国家安全保障上の権限」を理由とする指令が届き、米国内外を問わず外国籍者(同社の外国籍従業員を含む)による一切のアクセスを停止するよう命じられた。リアルタイムで外国籍者のみを遮断することが技術的に困難なため、同社は両モデルを全顧客向けに停止した。他のAnthropic製モデルは影響を受けない。
政府はFable
5の安全対策を回避する「脱獄(ジェイルブレイク)」手法の存在を問題視したとされる。Anthropicはこれを「限定的かつ非汎用的」で他社の公開モデルにも存在しうるものだとして措置に反対し、同様の基準を業界全体に適用すれば「新規モデルの提供がすべて停止しかねない」と主張、アクセス復旧に向けて政府と協議する方針を示した。
https://www.anthropic.com/news/fable-mythos-access
https://www.cnbc.com/2026/06/12/anthropic-disables-access-to-fable-5-and-mythos-5-to-comply-with-government-directive.html
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【3】M&A/IPO情報詳細
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2026年6月1日 米Dragos、拡張OT(xOT)セキュリティのPhosphorusを買収
2026年6月3日 米Arpio、サイバーレジリエンス領域で1,500万ドル(約23億円)のシリーズA調達
2026年6月5日 米Netgear、クラウドセキュリティ(SASE)のExiumを買収合意
2026年6月11日 米Securonix、脅威インテリジェンスのThreatQuotientを買収
2026年6月11日 米Cyera、イスラエルのデータセキュリティ新興ShapeAIを買収