JCIC海外ニュースクリップ

----------------------------------------------------------------------
豪州政府、16歳未満のSNS利用禁止法を施行(12/9配信)
----------------------------------------------------------------------

----------------------------------------------------------------------
【1】まとめ
----------------------------------------------------------------------
・豪州政府、経済成長と公共サービス改善に向けた「国家AI計画」を発表
・豪州政府、16歳未満のSNS利用禁止法を施行
・米国CISA、産業界との連携強化に向けた新プラットフォームを開設
・英国NCSC、官民連携の防御サービスによる1年間の成果を公表

----------------------------------------------------------------------
【2】海外政策動向一覧
----------------------------------------------------------------------
2025年12月2日 豪州政府、経済成長と公共サービス改善に向けた「国家AI計画」を発表
オーストラリア政府は、AIを活用した経済成長と公共サービスの改善を目的とした「国家AI計画(National AI Plan)」を発表した。
本計画では、AIを公共サービスや産業に広く導入し、同国をAI投資の拠点として強化することを目指している。EUのAI法のような法的な強制力を伴う新規制の導入は避けられ、既存の法規制を柔軟に適用するアプローチが採用された。これは英国・米国・韓国などと同様に、投資促進と経済成長に戦略的な重点を置く姿勢を示している。
計画の骨子は、「機会の獲得」「利益の共有」「安全確保」の3つの柱で構成される。具体的には、スマートインフラの整備やデータセンターへの投資促進による国内AI能力の強化、AIスキル教育や中小企業支援を通じた恩恵の公平化を推進する。また、安全確保の面では、2,990万豪ドル(約30億円)の予算を投じ、AIのリスク監視や情報共有を担う「AI安全研究所」を2026年初頭に設立するとしている。
https://www.industry.gov.au/publications/national-ai-plan

2025年12月4日 豪州政府、16歳未満のSNS利用禁止法を施行
オーストラリア政府は、16歳未満の子供によるソーシャルメディアの利用を禁止する新法を12月10日から施行する。TikTok、X(旧Twitter)、Facebook、Instagram、YouTube、Snapchatなどが対象となり、違反したプラットフォーム企業には最大4,950万豪ドル(約50億円)の罰金が科される。
本規制は、若年層におけるSNS依存や、いじめ・自殺・摂食障害・性被害といった有害コンテンツに起因する深刻な被害を防ぐことを目的としている。施行後は16歳未満による新規アカウント作成が禁止されるほか、既存のアカウントについても利用停止措置が求められる。年齢確認には身分証(ID)や顔認証、行動分析技術などが用いられ、自己申告による確認は認められない。
一方で、オンラインゲームやAIチャットボットなどが規制の対象外とされたことや、VPNを利用した抜け道、偽アカウントの作成などが懸念材料として指摘されている。未成年者に対するソーシャルメディア規制は世界的な潮流となっており、現在デンマーク、フランス、スペインなどでも同様の法整備が検討されている。
https://www.esafety.gov.au/about-us/industry-regulation/social-media-age-restrictions/which-platforms-are-age-restricted https://www.aph.gov.au/Parliamentary_Business/Bills_Legislation/Bills_Search_Results/Result?bId=r7284

2025年12月4日 米国CISA、産業界との連携強化に向けた新プラットフォームを開設
米国サイバーセキュリティ・社会基盤安全保障庁(CISA)は、産業界との連携強化を目的とした新たな「産業エンゲージメントプラットフォーム(IEP)」を開設した。革新的な技術を持つ企業や研究機関がCISAの専門家と構造化された対話を行うための公式な窓口を提供する。
IEPの導入により、産業側は自社の技術が国家のサイバー防衛にどのように貢献できるかを直接説明する機会を得る一方、CISA側はIT・セキュリティ、データ分析、通信技術、ポスト量子暗号といった新興技術への理解を深めることが可能となる。参加組織は技術プロフィールや資料を登録することで、適切なCISA専門家とのマッチングが行われる仕組みとなっている。
なお、IEPへの参加は将来の政府調達における優遇措置を保証するものではないが、CISAが市場動向を把握し、国家のサイバーおよび重要インフラ防衛を強化するための戦略的協働を促進する重要なチャネルと位置づけられる。
https://www.cisa.gov/news-events/news/cisa-launches-new-platform-strengthen-industry-engagement-and-collaboration

2025年12月4日 英国NCSC、官民連携の防御サービスによる1年間の成果を公表
英国の国家サイバーセキュリティセンター(NCSC)は、BTグループをはじめとする主要通信事業者と連携して運用するサイバー防御サービス「Share and Defend」の成果を公表した。同サービスの導入から1年未満で、約10億件に上る悪質サイトへのアクセス試行を自動的に遮断することに成功したという。
「Share and Defend」は、NCSCが特定した偽通販サイトやフィッシング詐欺、悪意あるリンクなどの脅威情報をリアルタイムでインターネットサービスプロバイダ(ISP)と共有する仕組みである。ISP側で該当ドメインへの接続をブロックすることで、利用者が誤ってアクセスする被害を未然に防ぎ、国民や企業に対する大規模な保護を実現している。現在、本プログラムにはBTグループのほかVodafoneやTalkTalkなどが参加しており、NCSCは今後も提携パートナーを拡大し、国家全体のサイバーレジリエンス向上を図るとしている。
英国安全保障大臣は、この成果を政府と産業界の連携強化の象徴であると評価した。また、来年発表予定の「国家サイバー行動計画」についても、「企業を第一に考え、企業と共に策定する」方針を強調している。
https://www.ncsc.gov.uk/news/almost-one-billion-attempts-access-malicious-sites-blocked-by-new-government-cyber-tool

----------------------------------------------------------------------
【3】12月のM&A/IPO情報詳細
----------------------------------------------------------------------
2025年12月2日 ServiceNow、AIによるIDセキュリティ強化のためVezaを買収
2025年12月2日 イスラエルのフォレンジック企業Cellebrite、仮想化技術のCorelliumを1億7千万ドル(約264億円)で買収